不定期連載〜なめ茸郎脱サラ十周年◎迫り来る豆大福地獄に耐えられるか?

なめ茸郎がエロ本出版社の編集者だった時のことです。
週に何度か来る業者のオッサンが毎回お土産に
豆大福を買って来るのが非常に迷惑でした。

恐らく上野の駅前かどっかで売ってる由緒正しき豆大福でしょう。
ただ午後の昼食をとった直後ぐらいのタイミングで
豆大福が回って来てもどうにもならないんです。
最初の数回はありがたくいただきましたが、さすがに飽きてきます。
週に何度も食わされてたらひとたまりもありません。
そもそも豆大福、重いんですよ。腹持ちも良いし。
もちろんご厚意で持ってくるお土産なので
違うの買って来いなんて言えません。

いつしか醜い豆大福の押し付け合いが始まりました。
ターゲットになるのは社内で最年少だったなめ茸郎です。

「なめ君、若いからイッパイ食べるよね」と専務から1個。
「なめ君、頑張ってるからお腹すいたでしょ」と編集長から1個。
そして無言で豆大福を2個ほど机に置いていく事務員の女性……。

もはや豆大福を利用したパワハラですよ。
これが原因で会社を辞める決意をしました──というのは嘘ですが、
あんこが苦手になりました。これは本当です。